「テイスト選定に自信がない」「要点が多く情報設計が難しい」「稟議の根拠となる費用や事例が不足している」——サービス紹介やリード獲得を目的にモーショングラフィックス動画を検討する担当者にとって、適切な設計は重要な課題です。
本記事では、モーショングラフィックス動画のテイスト別の特徴と、用途(LP/展示会/SNS)に合わせた選び方、さらに発注前に確認すべきポイントを「決め方の手順」として整理します。
結論ショートQ&A:モーショングラフィックス動画の選び方
- 最適な尺はどのくらいですか?
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媒体と目的で決めます。LP掲載なら60〜90秒、SNS広告なら15〜30秒(縦型9:16推奨)、展示会は30〜60秒のループ設計がおすすめです。展示会・SNSは無音視聴も多いため、字幕設計を前提にします。
- 納期の目安はどのくらいですか?
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標準は6〜8週間です。短納期にする場合は、確認の所要時間(例:提出から48時間以内)を事前に決め、修正回数を1〜2回にまとめる必要があります。
- テイストはどのように決めればよいですか?
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「伝える情報の種類(概念/手順/構造/世界観)」と「視聴環境(音あり/無音/尺)」で決めます。情報整理を優先するならラインアート、構造理解を促すならアイソメトリックなど、目的と条件に合う表現を選択します。
- 多言語展開や縦型動画は同時に制作できますか?
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可能です。企画段階から16:9/1:1/9:16と字幕(日本語/英語など)を同時設計すると、後から作り直す追加費用を抑えられます。
まず結論:目的×情報タイプ×視聴環境で決める
モーショングラフィックス動画は「かっこよさ」よりも、情報の伝え方で成果が決まります。特にBtoBのサービス紹介では、視聴者が知りたいのは「何ができて、どう変わるか」です。目的(CVR改善、理解促進など)と、伝える情報(概念/手順/構造/世界観)、視聴環境(LPで音あり、展示会で無音など)を揃えることで、テイスト選定の迷いが減ります。
また、ブランドガイドライン(色・フォント・線幅・アイコン)に準拠した設計にすると、動画単体ではなく「企業の情報資産」として運用しやすくなります。
テイストの決め方:5ステップ(社内で合意しやすい手順)
テイスト選定は、感覚ではなく手順で決めると稟議が通りやすくなります。以下の5ステップで整理してください。
- ステップ1:目的を1つに絞る:理解促進、CVR改善、展示会での足止めなど、主目的を確定します。
- ステップ2:伝える情報を分類する:概念(価値)、手順(使い方)、構造(全体像)、世界観(印象)のどれが中心かを決めます。
- ステップ3:視聴環境を確定する:音あり/無音、スマホ中心か、ループ再生かを決めます。
- ステップ4:ブランド制約を揃える:色、フォント、トーン、禁止表現を制作会社に渡せる状態にします。
- ステップ5:候補テイストを2案に絞る:1案に固定せず、A/Bで社内確認できる状態にします。

テイスト別・事例の見どころ(5タイプ)
ここでは、BtoB領域でよく使われる5テイストを整理します。自社の商材特性と、上記の「情報タイプ」に合わせて選択してください。
ラインアート:情報整理に強い
線画中心のシンプルな表現で、複雑な概念や構造を整理して伝えるのに適しています。知的・誠実な印象を作りやすく、ITサービス、コンサル、無形商材と相性が良いテイストです。
フラット&シェイプ:軽快・汎用
平面的な図形と配色で、分かりやすさと親しみやすさを両立します。SaaSの機能紹介や広告配信で使われることが多く、16:9だけでなく1:1や9:16にも展開しやすい特徴があります。
アイソメトリック:構造理解
斜め上から俯瞰する立体的な構図で、システム連携や業務フローの全体像を理解させるのに優れています。物流、製造、インフラなど「構造を見せたい」商材で強いテイストです。
モーションタイポ:メッセージ訴求
文字の動きで印象を作るため、無音環境でも情報が伝わります。展示会やSNSで、キーワードを一瞬で刺さる形にする用途に向いています。
3D/2.5Dライト:質感・没入感
奥行きや光の表現でリッチさを作れます。先進性の演出や、ハードウェアの内部構造説明、ブランドの世界観訴求に有効です。制作工数が増えるため、目的と予算の一致が前提です。
| テイスト | 与える印象 | 適した用途 | 推奨尺 |
|---|---|---|---|
| ラインアート | 知的・誠実・クリーン | 情報整理・無形サービス説明 | 60〜90秒 |
| フラット&シェイプ | 親しみ・軽快・汎用 | SaaS機能紹介・SNS広告 | 15〜60秒 |
| アイソメトリック | 俯瞰・構造的・論理的 | 業務フロー・システム連携 | 60〜120秒 |
| モーションタイポ | 力強い・印象的 | 展示会(無音)・キャッチコピー | 30〜60秒 |
| 3D/2.5Dライト | 先進的・リッチ・没入 | ハードウェア解説・ブランド訴求 | 60〜90秒 |
※推奨尺や用途は目安です。情報量と視聴環境に合わせて調整してください。
用途別の選び方(LP/展示会/SNS)
同じ動画でも、用途が違うと最適解が変わります。媒体ごとの前提を揃え、仕様を先に決めてから制作に入ります。
| 用途 | 推奨尺 | 比率 | 音 | 字幕 | 推奨テイスト | 要点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| LP・サービスページ | 60〜90秒 | 16:9 | 音あり前提 | 推奨 | ラインアート/フラット | 冒頭で課題共感→解決の全体像 |
| 展示会(ループ) | 30〜60秒 | 16:9 | 無音前提 | 必須(太字) | モーションタイポ/フラット | 遠目で読める文字、繰り返し理解 |
| SNS広告・ショート | 15〜30秒 | 9:16 | 無音多い | 必須 | フラット/タイポ | 冒頭3秒で結論、CTAを明確に |
※字幕の範囲(全編/要点のみ)は、視聴環境と情報量で決めます。
発注前チェック(5項目)
制作をスムーズに進めるには、発注前に要件を揃えます。ここが曖昧だと、提案も見積もりもブレます。
- 目的の絞り込み:理解促進、CVR改善、展示会での足止めなど、主目的を1〜2点に絞ります。
- ターゲットと次の行動:誰に見せ、視聴後に何をしてほしいか(資料請求、問い合わせなど)を明確にします。
- 尺と画面比率:16:9/1:1/9:16の必要有無と、短尺版の本数を決めます。
- 字幕・多言語:無音視聴の想定と、英語字幕などの必要有無を確定します。
- 確認の進め方:初稿提出後、社内確認にかかる時間(例:48時間以内)と、修正回数の上限(例:1〜2回)を事前に決めます。
提案依頼時に必ず確認する質問
- 初稿はいつ出ますか:週次で出るのか、初稿一発なのかを確認します。
- 修正の定義は何ですか:文言差し替えと構成変更が同じ扱いかを確認します。
- 縦型は同時設計ですか:後から変換すると追加費用になるため、前提を揃えます。
- 字幕の範囲はどこまでですか:要点のみか全編かで工数が変わります。
まとめ:適切なテイスト選定でKPI改善を実現する
モーショングラフィックス動画は、複雑なBtoB商材を直感的に伝えるための有効な手段です。目的とターゲットに合うテイストを選び、用途別の視聴環境(無音、縦型、ループ)を前提に仕様を決めることで、理解度や完視聴率などのKPI改善につながります。
また、縦型・短尺・字幕・多言語の有無を企画段階で確定し、確認の進め方(確認にかかる時間と修正回数)を先に決めることで、納期とコストのブレを最小化できます。
情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
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