新卒採用コンセプト動画の予算・相場は?制作費の内訳と見積もりの見方

「採用コンセプト動画の適正な予算が分からない」「制作会社によって見積もり額が異なり、何を比較すればよいか判断できない」「公開時期に間に合わせながら、学生に伝わる品質も確保したい」——

採用広報を成功させるためには、適切な予算の設定と見積もりの比較が欠かせないですよね。

本記事では、新卒採用コンセプト動画の費用相場、予算別に実現できる内容、制作費の内訳、社内稟議にも活用できる比較ポイントを分かりやすく解説します。

目次

結論ショートQ&A:予算を判断する基準

新卒採用向けコンセプト動画の制作費はいくらですか?

一般的には100万〜300万円以上まで幅があり、本記事では代表的な仕様を3つの予算帯に分けて紹介します。実際の金額は、企画の範囲、撮影日数、出演者、編集・演出の内容、納品本数などによって変わるため、要件を整理したうえで個別に見積もりを取る必要があります。

100万円でもコンセプト動画を制作できますか?

撮影を1日に集約し、社員が出演する、ロケーションを限定する、既存の採用メッセージを活用するといった条件を絞れば、100万円前後でも制作できる可能性があります。ただし、撮影場所、交通費、出演者、修正回数などによっては100万円を超えるため、企画の範囲と演出の優先順位を明確にすることが重要です。

制作費以外に追加料金はかかりますか?

条件によっては、交通費、スタジオ費、キャスト費、音源費、追加修正費、縦型動画や短尺版の書き出し費などが別途発生します。見積書を確認する際は、「含まれる項目」と「含まれない項目」を明確にしましょう。

動画制作にはどれくらいの期間が必要ですか?

既存の採用コンセプトを動画にする場合、企画から納品まで1.5〜3か月程度が目安です。コンセプトの開発から依頼する場合や、複数部門による確認が必要な場合は、さらに時間がかかる可能性があるため、早めの相談をおすすめします。

新卒採用向けコンセプト動画の費用相場

新卒採用向けコンセプト動画の制作費は、一般的に100万〜300万円以上まで幅があります。ただし、動画の用途や演出内容によって金額は大きく変わるため、一律の相場だけで判断することはできません。演出の複雑さや撮影規模に応じて、必要なスタッフ数や制作日数が増えるためです。ここでは、代表的な制作内容を3つの予算帯に分けて紹介します。

100万円前後で制作できる内容

撮影条件や演出を絞れば、100万円前後でもコンセプト動画を制作できる可能性があります。一般的には、撮影を1日程度にまとめ、外部キャストを起用せず、社員に出演してもらうことで費用を抑えます。例えば、社員インタビューと職場の様子を組み合わせた60〜120秒程度の動画が想定されます。ただし、遠方での撮影、複数拠点への移動、外部出演者の起用、修正回数の増加などによって、費用が100万円を超える場合があります。

※下記サンプルは、弊社制作実績ではありません。100万円前後で制作可能なサンプルであり実際の制作費とは乖離している可能性がございます。

150万〜200万円前後で制作できる内容

150万〜200万円前後の予算では、企画設計を深め、演出を取り入れた撮影が可能になります。企画や構成にかけられる時間が増えるほか、撮影スタッフの増員や機材の充実も見込めます。例えば、複数のロケーションで撮影した映像に、簡易的なアニメーションやモーショングラフィックスを組み合わせる構成などが考えられます。

300万円以上になるケース

300万円以上の予算になるのは、採用コンセプトの言語化から支援を受け、複数日の撮影、複数のロケーション、スタジオ、外部キャスト、高度なアニメーションなどを組み合わせるケースです。制作前の課題整理から、完成後の複数媒体への展開まで設計するため、企画・撮影・編集の工数も増えます。採用サイト、会社説明会、YouTube、SNSなどで、一貫したブランドメッセージを発信したい企業に適した制作範囲です。

予算を申請する際は、金額だけで動画の品質を判断するのではなく、採用目的、活用媒体、必要な演出から制作範囲を逆算しましょう。また、採用コンセプトがすでに定義されているか、コンセプト開発から支援が必要かによって、企画費や制作期間も変わります。制作期間は企画から納品まで1.5〜3か月程度を目安とし、複数部門による確認が必要な場合は、余裕を持って計画することが大切です。

予算帯企画の範囲撮影日数ロケーション編集・演出納品物向いている企業
100万円前後既存の採用メッセージを動画の構成に落とし込む1日1〜2か所基本的な編集、テロップ、BGM60〜120秒程度の本編1本採用コンセプトが決まっており、その伝え方を映像として形にしたい企業
150万〜200万円前後企画・構成の段階から制作会社が参加する1〜2日複数か所カラー調整やモーショングラフィックスを充実させる本編に加え、活用媒体に合わせた短尺版採用サイトや説明会における訴求力を高めたい企業
300万円以上採用課題の整理とコンセプト開発から支援する複数日複数拠点・スタジオ高度なアニメーション、演出設計、音楽制作横型・縦型・短尺版を含む複数バージョン採用ブランディングを横断的に刷新したい企業

※上表は、一般的な制作条件をもとにした目安です。金額だけで品質を判断せず、企画、撮影、出演、編集、納品仕様などの条件をそろえて比較してください。

コンセプト動画の制作費を決める主な要素

コンセプト動画の制作費は、主に企画、撮影、出演、編集、納品仕様の5つの要素で決まります。それぞれの工程に必要な時間やスタッフ数、外注費が、見積金額に反映されるためです。ここからは、各要素が費用に与える影響を解説します。

企画・コンセプト設計

企画やコンセプト設計の範囲が広いほど、制作費は高くなる傾向があります。採用課題やターゲットの調査、メッセージの整理、脚本や絵コンテの作成などに工数がかかるためです。例えば、採用ターゲットごとに複数の企画案を作成し、比較・検証する場合は、その分だけ企画費も増えます。

撮影日数・場所・スタッフ数

撮影日数は、制作費を左右する分かりやすい要素です。日数が増えるほど、カメラマンや照明、音声などの人件費に加え、機材費やロケハン費も積み上がります。ロケハンとは、撮影前に候補地を確認し、画角、照明、音声、移動経路などを調査する作業のことです。1日で撮影を終える場合と、複数拠点で3日間撮影する場合では、必要な工数と費用が大きく異なります。

出演者・ナレーター・キャスティング

社員以外の出演者やプロのナレーターを起用すると、出演料やキャスティング費が加わります。キャスティングとは、動画の企画や役柄に合った出演者を選定し、出演交渉や契約を行う業務です。外部の俳優やタレントを起用する場合は、リハーサル費やエージェントへの手数料、使用期間や媒体に応じた肖像権の費用が発生することもあります。

編集・アニメーション・音楽

編集や演出にこだわるほど、制作費も上がります。カット数が多い動画や、カラーグレーディング、モーショングラフィックス、高度な合成などを取り入れた動画は、編集に多くの時間を要するためです。カラーグレーディングとは、映像の色や明るさを調整し、動画全体の印象を統一する作業です。また、モーショングラフィックスは、文字や図形、イラストなどに動きを加える表現を指します。オリジナル音楽の制作やプロによるナレーション収録を行う場合も、別途費用がかかります。

納品本数・動画サイズ・二次利用

納品する動画の本数や形式によっても、追加費用が発生します。尺の異なる動画の再編集、横型から縦型への調整、字幕やサムネイルの制作には、それぞれ作業が必要だからです。例えば、60秒の本編に加えて15秒版と30秒版を制作する場合や、採用サイト用の横型動画とSNS用の縦型動画を用意する場合は、必要な納品仕様を見積もり前に共有しておきましょう。

見積もりで確認したい費用の内訳

見積もりを比較するときは、総額だけでなく、項目ごとの内訳を確認することが重要です。総額だけを見ても、どの工程にどれだけの費用がかかっているのか、追加料金が発生する可能性があるのかを判断できないためです。主な費目と確認事項を以下にまとめました。

費目主な内容金額が上がる条件見積もり時の確認事項
企画・ディレクションコンセプト設計、脚本、撮影プランリサーチ量、企画案の数、修正回数の増加提出される成果物と修正可能な回数
撮影機材、カメラマン、照明、音声、ロケハン撮影日数、複数のロケーション、大型機材の使用撮影日数と見積もりに含まれるスタッフ・機材の一覧
出演・キャスティング出演者、ナレーター、エージェント料俳優やタレントの起用、リハーサルの実施出演料の内訳と肖像権の使用条件
編集・エフェクトカット編集、カラー調整、モーショングラフィックス高度な合成、アニメーション、動画尺の長さ初稿までの期間、修正回数、納品バージョン数
音楽・MA効果音、BGM、ナレーション収録オリジナル音源の制作、音源の権利処理使用できる媒体や期間など、音源使用権の範囲
交通・宿泊・諸経費ロケ地への移動費、宿泊費、許可申請費遠方での撮影、車両による機材運搬、大人数での移動実費精算か、見積金額に含まれているか
納品・フォーマット変換尺違いの動画、縦型・横型への変換、字幕制作複数尺、字幕版、複数形式での納品納品形式、納品本数、二次利用の条件

※表は、一般的な費目をまとめたものです。実際の金額や項目は、個別の制作要件によって異なります。

予算を抑えながら品質を確保する方法

限られた予算で品質を確保するには、動画の目的と優先順位を明確にすることが大切です。伝えたいメッセージや必要な演出を絞ることで、成果に影響しにくい工程を省けます。例えば、出演者を社員に限定し、社内での撮影を中心にすれば、キャスティング費やスタジオ費を抑えられます。撮影場所を少なくし、必要なシーンを1日にまとめることも効果的です。

また、撮影素材の二次利用を前提に企画すると、長期的な費用対効果を高められます。採用サイト用の本編だけでなく、SNS用の短尺版や説明会用のダイジェスト版も必要な場合は、最初から必要な構図や素材をまとめて撮影しましょう。ただし、複数バージョンの編集には追加費用がかかるため、将来の追加制作費も含めて比較することが重要です。

制作会社の見積もりを比較するポイント

同じような総額の見積もりでも、含まれる作業や条件が異なるケースは少なくありません。制作会社によって、企画の範囲、撮影体制、修正回数、納品物などの前提が異なるためです。見積もりを適切に比較できるよう、主なチェック項目を以下にまとめました。

見積比較チェック項目確認内容
企画・構成費コンセプト設計、構成案、絵コンテの作成が含まれているかを確認します。
撮影スタッフ・機材カメラ、照明、音声、撮影スタッフの人数と範囲が明記されているかを確認します。
スタジオ・交通・宿泊ロケーション費、交通費、宿泊費が見積もりに含まれているかを確認します。
出演・ナレーション・音源出演料、ナレーター費、BGM・音源の利用料と使用範囲を確認します。
修正回数修正できる回数と、追加修正が発生した場合の料金・条件を確認します。
追加納品縦型動画、短尺版、字幕版、別形式での書き出しが含まれているかを確認します。
素材データ撮影素材やプロジェクトデータの受け渡し条件、保管期間を確認します。
二次利用・著作権採用サイト、広告、SNS、会社説明会などにおける二次利用の条件を確認します。
納期・社内確認初稿、修正、納品のスケジュールに、社内レビューの期間を確保できるかを確認します。
公開後の活用媒体ごとの活用方法や、短尺動画への展開まで提案に含まれているかを確認します。

※上記のチェックリストは、見積もりを比較する際の基本的な項目です。具体的な作業範囲や条件は、案件ごとに見積書や契約書へ明記してもらいましょう。

問い合わせ前に整理しておきたい項目

  • 目的:どのような学生に、どの採用メッセージを届けたいか
  • ターゲット:理系・文系、職種、志向性など、想定する学生像
  • 採用コンセプト:既存のメッセージを使うか、コンセプト開発から依頼するか
  • 希望尺:本編を60〜120秒程度にするか、短尺版も必要か
  • 活用媒体:採用サイト、会社説明会、YouTube、SNSのうち、何を優先するか
  • 希望納期:公開日から逆算した初稿、修正、納品の日程
  • 想定予算:社内稟議が可能な総額と、比較したい予算帯
  • 参考動画:イメージに近い世界観、避けたい表現、ブランドガイドライン
  • 出演予定者:社員、経営層、キャストの候補と出演許諾の状況
  • 確認・決裁体制:人事、広報、ブランド、法務、情報セキュリティの確認者

ここからは、特に重要な項目を1つずつ解説します。

目的:伝えたい採用メッセージの明確化

動画の目的が明確であるほど、不要な企画や撮影を減らしやすくなります。ターゲットと伝えるべきメッセージが決まれば、企画内容や撮影範囲を具体的に絞り込めるためです。例えば、「理系学生に向けて研究環境の充実度を伝える」「若手社員の挑戦機会を示して志望度を高める」など、対象と期待する変化を明確にしましょう。

予算上限:稟議ラインの設定

制作会社へ相談する前に、社内で想定している予算帯を整理しておくことも重要です。予算の目安が分かれば、制作会社もその範囲に合わせて企画や撮影方法を提案しやすくなります。例えば、100万円台に収める場合と、200万〜300万円程度を想定する場合では、企画の範囲や撮影体制、納品できる動画の本数が変わります。予算が確定していない場合でも、上限や複数の候補を共有すると、現実的な比較がしやすくなります。

納期:採用スケジュールとのすり合わせ

希望納期によって、制作体制や見積もりの条件が変わる場合があります。短期間で制作するには、構成作成、撮影準備、編集、社内確認を並行して進める必要があり、スタッフの増員や特急対応の費用が発生する可能性があるためです。会社説明会の直前に納品を設定すると、初稿確認や修正に使える時間が不足し、品質確認にも影響します。公開日だけでなく、社内確認に必要な期間も含めてスケジュールを組みましょう。

確認・決裁体制:レビューを先に設計する

採用動画では、人事部だけで確認や決裁を完結できないケースが多くあります。広報・ブランド部門は表現やブランドイメージの一貫性、法務部門は出演者の許諾や著作権、情報セキュリティ部門は撮影場所や映り込む情報などを確認します。見積もりを依頼する前に、確認者、決裁者、確認期限を整理しておくと、修正回数や制作期間が想定以上に増えるのを防ぎやすくなります。

出演する社員には、撮影の目的、公開する媒体、二次利用の範囲を事前に説明しましょう。採用サイトだけでなく、会社説明会、YouTube、SNSなどにも展開する可能性がある場合は、肖像の使用範囲をあらかじめそろえておくことが重要です。こうした社内調整の条件を制作会社にも共有すれば、企画段階から実現可能性を考慮した提案を受けやすくなります。

まとめ:新卒採用コンセプト動画で適切な予算配分を実現する

新卒採用コンセプト動画の予算は、企画の深さ、撮影規模、出演者、編集仕様、納品要件によって決まります。これらの条件が、制作に必要な工数や外注費に直接影響するためです。まずは動画の目的とターゲットを明確にし、同じ条件で複数の見積もりを比較すると、社内稟議の根拠も整理しやすくなります。

要件が固まっていない段階でも、制作の目的、公開希望日、活用媒体、想定予算を共有すれば、必要な制作範囲と優先順位を整理できます。見積もりの比較しやすさは、依頼時に共有する情報の具体性によっても変わります。自社の条件に合った概算費用を知りたい場合は、企画の初期段階からご相談ください。

情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
是非、下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

【株式会社case 代表取締役 / 動画制作プロデューサー】
新卒で入社した動画制作会社で広告・マーケティング・採用・人材研修など約400本の動画制作に携わる。その後、TVCMなどの制作を行う、大手制作会社にアカウントエグゼクティブとしてジョイン。数千万円規模のプロモーション案件に携わり、動画にとどまらないクリエイティブ制作やプロジェクトマネジメントを経験。現在は本メディアの運営を通じた企業の動画制作支援や、動画制作会社の営業支援などを行う。

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