会社の魅力や強みを効果的に伝えるための有力なツールの1つである「会社紹介動画」。多くの企業が、採用活動や営業活動、さらには自社ブランドの認知向上を目的として、この動画を制作・活用しています。特にオンラインでの情報収集が当たり前になった今、動画を通じて企業の「顔」を見せることは、信頼感を生むために欠かせない施策の一つとなっています。
しかし一方で、動画制作が初めての企業からは、「どこから手をつければいいのかわからない」「どれくらい予算が必要かわからない」といった声も少なくありません。
そこでこの記事では、会社紹介動画を制作するための重要なステップを7つに分けて詳しく解説しながら、予算別の事例も紹介していきます。この記事を読むことで、貴社の魅力を最大限に伝える動画の作り方や必要な予算が明確になるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
筆者のプロフィール
まず、この記事を読んでいただくにあたって「誰が何を書いているのか?」も非常に重要な要素になると思いますので、簡単に私のプロフィールをまとめています。

【株式会社case 代表取締役/動画制作プロデューサー:加藤智史】
新卒で入社した動画制作会社で広告・マーケティング・採用・人材研修など
約400本の動画制作に携わる。その後、TVCMなどの制作を行う、大手制作会社に
アカウントエグゼクティブとしてジョイン。数千万円規模のプロモーション案件に携わり、
動画にとどまらないクリエイティブ制作やプロジェクトマネジメントを経験。
2023年に株式会社caseを創業し代表を務める。
動画制作会社(予算数十万円〜数百万円)での営業兼プロデューサーとしての役割を中心に、広告代理店(予算数百万円〜数千万円)でのアカウント(クライアントと社内クリエイティブチームの窓口、PM業務を担当する役割
なども経験しているため、比較的高い説得力で本記事をお届けできるのではないかと考えています。
会社紹介動画とは?その効果と役割
会社紹介動画とは、企業の魅力や強み、ビジョン、提供する価値などを視覚的に伝えるためのコンテンツです。動画という媒体を通じて、文章や画像では伝えきれない「企業の空気感」や「人」の魅力を、視覚と聴覚を通じてダイレクトに訴求することができます。
では、会社紹介動画を制作・活用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
1. ブランド力の向上
視覚に訴える動画は、企業の世界観やビジョンはもちろん事業内容などをわかりやすくを表現するのに最適です。デザインやナレーション、音楽を工夫することで、企業として視聴者に「こんなふうに思ってほしい」というイメージの想起を促すことができます。
2. ターゲットへの効果的・効率的なアピール
動画は一度に多くの情報を伝えられるため、ターゲットとする顧客や採用候補者に短時間で企業の魅力を理解してもらうことが可能です。特に、文章を読むのが億劫な視聴者にも親和性が高く、エンゲージメントを高める効果が期待できます。
3. コミュニケーションコストの削減
企業の担当者が一から説明しなくても、動画を見てもらうだけで基本情報を伝えられるため、営業や採用活動の効率を大幅に向上させることができます。
特に採用シーンにおいては近年動画の活用が加速度的に増えており、このことからも企業理解や魅力づけに動画が有効であることがわかります。採用シーン、特に新卒採用においては、ターゲットとなる学生は仕事や業界などへの解像度が低く、学生目線で情報を提供しエンゲージメントを高めていく必要があります。
一方でこれは採用シーンに限ったことではなく、マーケティング・営業全般で同じことが言えます。
そして、会社紹介動画は1本制作すると、様々なシーンで活用できる非常に汎用性の高いものでもあり、実際に制作されたお客様からも「広報目的での制作だったけど、営業ツールとして活用したり、展示会で放映したりなど幅広く使えている」などの声を頂くことも少なくありません。
このように、会社紹介動画はさまざまな場面で企業成長を後押しする重要なツールですが、動画を最大限活用するには、適切な制作手順を踏むことが重要です。どのようにすれば失敗せずに動画を作り上げることができるのでしょうか?
会社紹介動画の制作ステップ
会社紹介動画を制作するステップは大きく下記の4ステップです。
- 情報整理
- 制作会社への問い合わせ/商談
- 提案・見積りをもらう/発注企業の選定
- 制作スタート〜納品
1つずつ解説します。
①情報整理
ここで言う情報整理は、いわゆる5W1Hのことです。「目的」を定めて、「誰に」見てもらい、視聴後に「どんな感情・行動」を期待するのかについて整理し、社内の関係者や最終的な意思決定を下す方との共通認識を形成します。
このタイミングでしっかりとドキュメントなどに情報をまとめておくことができれば、制作会社へ問い合わせる際の情報共有もグンと楽になるのでおすすめです。
②制作会社への問い合わせ/商談
制作会社への問い合わせを行う際には「動画制作会社」「動画 制作会社 おすすめ」などで検索することが多いのですが、数多くの制作会社がヒットしてどのように選べばいいか迷ってしまうこともあるでしょう。その際にはぜひ下記の記事を参考にしてみてください。弊社メディアで公開している記事ですが、ご参考頂けるはずです。

また、問い合わせたあとの商談ですが、おそらくどの制作会社も自社の特徴や強みを紹介されるかと思いますが、下記のポイントを抑えておきましょう。
- どの制作会社も実績は多い
- どの制作会社もあらゆるジャンルの動画が制作できる
- 「フリーランスクリエイターをネットワーク」している制作会社はたくさんある
上記を踏まえた上で、重要なのは「目の前の営業担当者」の実績や力量です。「この人は自分たちの会社のために力を尽くしてくれそうか」「魅力的な提案をしてくれそうか」という視点をもって商談に臨んでみてください。
③提案・見積りをもらう/発注企業の選定
複数の制作会社との打ち合わせが完了すると、各社から提案・見積りをもらうことになります。ここで重要なのは、①で整理した情報に基づいた提案をしてもらうことです。1番重要なのは「予算を明確に伝えておくこと」です。
仮に「決まった予算がない」「多少幅が生まれる」場合でも例えば「100−150万円の間で」と伝える形でOKです。ここで避けたいのは
- 200万円あればどこまでできるかを提案される
- 50万円であればどうなるかを提案される
…というイレギュラーな提案です。一見クライアントのためになるように見えますが、例えば3社からの提案で1社は100−150万で提案したけれど、1社は200万、1社は50万という提案の場合純粋な比較が難しくなり、選定のポイントとして「金額」でしか比較できなくなってしまいます。
このような事態を避けるために、「100−150万円の間でで提案してください。これ以上安くても高くても検討できません」と言い切ることを強くおすすめします。
また、それでも迷ってしまいそうであれば、
- 事前に評価方法を決めておき、ドライに採点して高い得点の会社に発注する
- 営業担当者との相性やコミュニケーションのスムーズさなどで決める
などの方法もおすすめです。特に動画制作は制作がスタートしてからが本番です。営業担当者とは制作期間中は頻繁にやり取りすることになるため、問題なくコミュニケーションがとれるかについてはしっかりと把握しておく必要があります
制作スタート〜納品
正式な発注が完了すると、キックオフミーティングから制作がスタートします。細かく説明すると非常に長くなってしますため、本記事では簡易的に下記の画像での説明とします。

各ステップについて詳しく説明した記事もご紹介していますので、気になる方はこちらもご参考ください。

会社紹介動画の制作費用の目安と予算別の事例
会社紹介動画を制作する際に、一番気になるのは「いくら必要なのか?」ということでしょう。「動画はとても高い」というイメージをお持ちの方も非常に多いのですが実はWebサイトや紙のパンフレットと比較してものすごく高いということはなく、むしろ安く制作することも可能です。
あくまでも参考値ですが目安としては、
- 50−80万円:会社紹介動画を制作する上で最低限必要な予算
- 100−150万円:潤沢ではないが、情報量・見た目のクオリティを担保できる予算
- 150−200万円:情報量はもちろん、見た目でも違いを出せる予算
- 250万円〜:特殊な制作条件や3DCGの活用などにも対応可能な予算
このようなイメージを持って頂けると、おそらく他社との商談の際にも大きく予算感が乖離することはないでしょう。
具体的に予算別の事例を見ていきます。
※あくまでも弊社であれば…という事例になりますので、ご留意ください。
50−80万円
100−150万円
150−200万円
250万円〜
動画制作の外注を失敗しないための、4つのポイント
ここでは失敗しないために重要な4つのポイントをご紹介します。
最適な制作会社を選ぶ
当たり前といえば当たり前ですが、やはり重要なポイントです。
ここでお伝えしたいのは、「信頼できる営業を選ぶ」ということです。
筆者が動画制作に携わり始めた10年ほど前とくらべると動画制作会社は格段に増えました。そしてどの会社も甲乙つけがたいほど豊富な制作実績を持っています。(弊社はまだ会社としての実績は少ないですが…)
その中で何をポイントに選ぶか?の1つのポイントが上記の「信頼できる営業担当者を選ぶ」という視点です。
詳しくは下記の記事にまとめていますが、端的にお伝えすると、

- 優秀な営業担当は、優秀なプロデューサー、優秀なクリエイターをアサインできる
- 優秀な営業担当は、無用なトラブルを避けてくれる
- 優秀な営業担当は、コミュニケーションがスムーズ
という3点です。「絶対この会社がいい!」と思える会社が見つからず悩むことがあればぜひ参考にしてみてください。
そしてもし悩むようであれば、ぜひ筆者にもご相談ください。
スケジュールに余裕を持つ

基本的なことではありますが、何らかの理由で急いで制作を進めなければならないケースもあります。そのような場合、
- 人的なリソースを確保するために通常スケジュールでの進行よりもお金がかかる
- 急ぐ分、準備・確認に通常より時間を割くことができず何らかのトラブルが起きる可能性が高くなる
…というリスクがあります。
会社によっては、短納期でも費用を抑えて制作してくれる会社もあるかもしれませんがそれでもスケジュールを短縮するということは、どこかでなにかを犠牲にせざるを得ません。
もちろん、通常スケジュールよりもトラブルが起きる可能性が高まるというだけで、「必ずトラブルになる」「失敗する」わけではありません。制作に慣れているプロが進行する以上、トラブルの種は極力排除し最大限問題なく進行できるよう尽力することは間違いありません。
ただ、それでも想定外のトラブルに見舞われることもあるのが動画をはじめ、クリエイティブ制作の現場です。
だからこそ、できる限りスケジュールには余裕を持つことを強くおすすめします。
完成イメージをできるだけ具体的にする
いざ、動画制作をスタートする際には制作会社側からどのような動画が完成する予定であるかは絵コンテやシナリオなどの資料を用いて説明があるはずです。
動画制作に慣れていれば、そのような資料で具体的なイメージを持つことができますが、初めての場合にはそれでもイメージが難しいこともあるでしょう。
そのような場合には、遠慮なく制作会社側に質問してイメージの具体化に努めましょう。
制作過程で完成イメージの認識の相違などのズレが生じてしまうと、軌道修正には時間とコストがかかってしまいます。
社内調整を怠らない
発注側の企業の担当者の方の役割の1つが、自社内のステークホルダーとの共通認識の形成です。
- こんな目的でこんな動画を制作します。
- これが完成イメージです。
- いつころ完成良い体です。
- このタイミングでシナリオや動画を確認して、いつまでにフィードバックしなければなりません
…などなど、動画制作の背景や前提、クリエイティブイメージ、スケジュールなどについて関係者としっかりと「握る」ことができていないと、後になって「どんでん返し」が起きることは珍しいことではありません。
特に、動画制作について最終的なOKを出せる決裁権者とのすり合わせは重要です。
動画制作はcaseへご相談ください。
とても長くなりましたが、ここまでお読み頂きありがとうございます。
もし、この記事を読んで「いいな」と思えたらぜひ弊社へ動画制作についてご相談ください。
情報整理や予算の検討などの事前準備がご不安な方は筆者がお手伝いいたします。
是非、下のボタンからお気軽にお問い合わせください。