「採用動画を100万円で作りたいが、どこまでできるのか」「短納期でも品質は担保されるのか」「稟議を通すための客観的な根拠が欲しい」——
採用動画の制作を検討されるお客様に、ご予算をお伺いした際の目安の1つとして最も多いのが「100万円」という金額です。
本記事では、100万円の予算で実現可能な仕様、代表的な制作パターン、そして稟議をスムーズに進めるためのポイントを実務的な視点で解説します。
本記事の概要3行まとめ
- 100万円で作れるのは「座談会(5〜7分)」「社員密着(5〜10分)」「コンセプト(60〜120秒)」の3パターンが現実的です。
- 「含む/含まない」を明確化し、短納期はレビューSLA(48時間目安)・指示一元化・撮影環境の事前確保で対応します。
- 短納期での制作の場合は、社内確認に必要な時間の短縮(理想は1営業日、最長でも2営業日)が必須。
結論ショートQ&A:100万円でできる採用動画の範囲
- 100万円でどのような動画が作れますか?
-
座談会形式(5〜7分)・社員密着ミニドキュメンタリー(5〜10分)・コンセプト動画(60〜90秒)のいずれかが現実的です。撮影は1-2日、カメラ構成は制作する動画によって大きく変動します。要点テロップ、出演者分のピンマイク使用が標準的です。
- 予算100万円に「含まれない」ものは何ですか?
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英語字幕・外部MC・縦型追加出力は原則オプションです。複雑なモーショングラフィックスや3DCGを多用する演出も範囲外になりやすいです。
- 制作期間の目安はどのくらいですか?
-
企画開始から納品まで4〜6週間が標準です。これは発注側の確認やフィードバックが円滑に進むことが前提で、SLA(Service Level Agreement:合意した応答期限)の設定が納期遵守の鍵になります。
100万円で実現可能なおすすめ採用動画3パターン
パターンA:社員座談会動画
複数の社員が仕事のやりがいや社風を語る形式です。学生が知りたいリアルな情報を、対話を通じて自然に伝えられます。
また、複数の社員が出演することで、社風などの非言語情報を伝えられるのも座談会動画のメリットの1つです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 用途 | 説明会、採用サイト、YouTube |
| 想定尺 | 5〜10分 |
| 撮影 | 1日(4カメ) |
| 編集 | 要点テロップ、BGM |
| 納品物 | 本編1本、サムネイル1点 |
対象外のケース:出演者が多く発言が重なる場合や、長尺(10分超)では司会者導入を検討します。
パターンB:社員密着ミニドキュメンタリー
特定社員の1日に密着し、業務風景とインタビューで働く姿を具体的に見せます。職場の雰囲気をリアルに伝えられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 用途 | 採用サイト、SNS、採用イベント |
| 想定尺 | 5〜10分 |
| 撮影 | 1~2日(1カメ) |
| 編集 | インタビュー+業務風景、要点テロップ、ナレーション |
| 納品物 | 本編1本、サムネイル1点 |
対象外のケース:複数拠点の移動や再現演出が多い場合は、日数追加・演出費の検討が必要です。
パターンC:コンセプト動画
企業理念や事業の魅力を、インタビューやイメージ映像で短く印象的に伝えます。冒頭での惹き付けに適しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 用途 | 説明会冒頭、採用サイトトップ |
| 想定尺 | 60〜120秒 |
| 撮影 | 1-2日(1カメ) |
| 編集 | イメージカット+テロップ、BGM、ナレーション |
| 納品物 | 本編1本、サムネイル1点 |
対象外のケース:複雑なアニメーション・3DCGや大型スタジオ演出を前提とする場合は、160〜240万円帯の検討が必要です。
予算100万円の仕様|「含む/含まない」の線引き
標準仕様に含まれるものと、追加費用となるオプションを明確化します。稟議や見積比較の際は、この区分をそのまま根拠として使えます。
| 項目 | 標準仕様(100万円に含む) | オプション(100万円に含まない) |
|---|---|---|
| 撮影 | 1-2日拘束、2-4カメ、出演者分ピンマイク | 2日以上、3カメ以上、ドローン撮影 |
| 編集 | 要点テロップ、BGM、簡易色調整 | 複雑なモーショングラフィックス、3DCG |
| 字幕/ナレーション | 日本語プロナレーター(宅録) | ナレーションのスタジオ収録 |
| 納品形式 | 本編1本、サムネイル1点 | 縦型(9:16)/正方形(1:1)、ダイジェスト版追加 |
| その他 | 修正2回まで | 外部MC・タレント、遠方出張費 |
※金額は税別の目安です。条件により変動します。
短納期でも失敗しないための進行ルール

どうしても短納期(4〜6週間)での制作が必要な場合には、特に下記を意識するようにしましょう。
- 社内確認フローの事前確認
- 社内確認に必要な時間の短縮(理想は1営業日、最長でも2営業日)
- 制作側から提出されたスケジュールに可能な限り沿う進行
その他、短納期での制作進行については下記の記事もご参考ください。


発注前に確認すべきチェックリスト
見積依頼や社内調整の前に、以下の10項目を整理しておくと進行がスムーズです。
- 出演者と役割:誰が、どの役割で出演するか
- 動画の尺:完成尺は何分か(5〜7分/1〜3分/60〜90秒など)
- 配信先メディア:採用サイト/YouTube/説明会/SNSのどこで活用するか
- 縦型動画の要否:スマホ向けの9:16出力は必要か
- 撮影場所:社内会議室の利用可否・奥行き・光環境の確認
- 字幕/テロップ範囲:全編字幕か要点のみか
- 二次利用範囲:媒体と期間、BGM/フォントのライセンス条件は明確か
- 希望納期:公開日から逆算して余裕があるか
- 承認フロー:最終承認者とレビュー期限(48時間目安)は決まっているか?
- 出演同意書:同意取得の方法・書式は準備済みか?



まとめ:100万円の採用動画で効果を最大化する
100万円でも、ポイントを押さえれば学生に響く質の高い採用動画は十分に制作可能です。重要なのは、「何ができ、何ができないか」を正確に把握し、制作会社と円滑に合意形成することです。本記事を参考にして、効果的な動画をスムーズに制作してください。

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