「導入事例動画を制作したいけど、どんな見せ方がよいか」「営業資料や商談で使える説得力のある事例にしたい」「顧客に出演依頼するハードルが高い」——導入事例動画は実績や事例が重要視されるBtoBの取引において、とても効果的なコンテンツです。
本記事では、商談で「効く」導入事例動画の具体的な見せ方や、自社に転用するためのチェック観点、そして制作における実践的なポイントを解説します。
この記事では、次の3点が分かります。
- 商談で「効く」導入事例動画の見せ方(どこを見るべきか)
- 参考事例を自社に転用するためのチェック観点(目的・構成・表現)
- 発注前に整理しておくべき項目(出演依頼・承認・再利用設計)
結論ショートQA:商談で効く導入事例動画のポイント
- 何を基準に事例を見ればいいですか?
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導入事例動画を評価する際は、「目的」「ターゲット」「使用場面」の3つの観点から見ることが重要です。単に「かっこいい」動画ではなく、「誰に、何を伝え、どう行動してほしいか」を明確にした上で、自社の商材特性や営業プロセスに合致するかを判断します。
- 導入事例動画の適切な尺の目安はありますか?
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尺の目安は、使用する媒体や目的に応じて変動します。例えば、Webサイトのトップページや広告用であれば60〜90秒、商談資料やウェビナーでの活用であれば3〜5分が一般的です。重要なのは、伝えたいメッセージを凝縮し、視聴者の集中力を維持できる長さにすることです。
- 再利用を前提とした動画制作で気をつけることは何ですか?
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再利用を前提とする場合、企画段階から「短尺化」「縦型対応」「字幕の有無」などを考慮に入れることが不可欠です。例えば、本編から切り出してSNS広告用に短尺動画を作成したり、展示会での無音再生を想定して字幕を充実させたりする設計が求められます。これにより、一度の制作で多様な用途に対応でき、費用対効果を高めることが可能です。

導入事例動画がBtoBの比較検討で「響く」理由
BtoBビジネスにおいて、導入事例動画は単なるプロモーションツール以上の価値を持ちます。特に比較検討段階にある見込み顧客に対し、意思決定を後押しする理由が3つあります。
- 第三者の客観的な声:企業が自社製品の優位性を語るよりも、実際に導入した顧客の「生の声」は信頼性が高く、見込み顧客の不安を和らげます。
- 合意形成の短縮:複雑なBtoB商材の導入には社内の複数部署・役職者の合意形成が必要です。動画は価値や導入効果を短時間で直感的に理解しやすくし、社内共有を進めやすくします。
- 導入効果の可視化:導入前の課題から導入後の成果までをストーリーで示すことで、「自社でも同じような効果が得られそう」とイメージしやすくなります。特に数値で語られるBefore/Afterは説得力を高めます。
参考事例から学ぶ:商談で効く導入事例動画の見どころ
ここでは、商談で「効く」導入事例動画の見せ方を、いくつかの参考事例から整理します。事例は「ただ眺める」のではなく、比較の軸を決めて読み解くと、自社に転用しやすくなります。
事例を見るときは、次の観点で比較するのがおすすめです。
- 目的:何を達成したい動画か(商談加速/リード獲得/決裁者の納得など)
- ターゲット:誰に刺さる設計か(現場/管理職/経営層など)
- 使用場面:どこで見せる想定か(LP/商談/展示会/ウェビナーなど)
- ストーリー:課題→選定→効果が筋よく繋がっているか
- 見せ方:図解・デモ・現場映像・字幕など表現の工夫が目的に合っているか
- 再利用:短尺化/縦型/無音対応など、再利用を前提に設計されているか
- CTA:次の行動が明確か(資料DL/問い合わせ/トライアルなど)
以下の表は、事例を並べて比較するための見取り図です。実際の事例動画に差し替える際は、各項目を埋めるだけで「見どころ」が整理できます。
ぜひ気になる事例動画を見つけて、整理する際にご活用ください。
| 項目 | 事例1:〇〇株式会社 | 事例2:△△法人 | 事例3:□□サービス |
|---|---|---|---|
| 目的 | 製品の機能的優位性の訴求 | 企業文化と働き方の魅力発信 | 導入後の具体的な成果を提示 |
| 想定ターゲット | 技術部門の決裁者 | 採用候補者、人事担当者 | 経営層、事業責任者 |
| 尺 | 約3分 | 約2分 | 約4分 |
| 構成(課題→選定→効果) | 課題(技術的ボトルネック)→選定(詳細な機能比較)→効果(生産性向上、コスト削減) | 課題(採用ブランディング)→選定(企業理念との合致)→効果(エンゲージメント向上、定着率改善) | 課題(市場競争力)→選定(戦略的パートナーシップ)→効果(売上〇〇%向上、市場シェア拡大) |
| 見せ方の工夫 | 製品デモとインタビューの融合、専門用語の図解 | 社員の日常風景、座談会形式、ナレーションによる共感 | グラフや数字を用いたBefore/After、経営層のコメント |
| 再利用前提 | 機能紹介の短尺版、ウェビナーでの活用 | 採用イベントでのループ再生、SNSでの縦型展開 | IR資料への引用、営業資料への埋め込み |
| CTA | 無料トライアルへの誘導 | 会社説明会への参加促進 | 個別相談会の予約 |
| 真似するなら | デモ+ユーザーの声+図解で「難しい価値」を短時間で理解させる | 日常風景と会話で「雰囲気」を伝え、共感から行動につなげる | 数字とグラフで成果を可視化し、決裁者の納得を最短で作る |
※上記は架空の事例です。
導入事例動画の実例
Gainsight導入事例インタビュー
SmartHR導入事例インタビュー
LINE WORKS導入事例インタビュー
Salesforce 導入事例インタビュー
KARTE 導入事例インタビュー
Dynamics 365 for Field Service 導入事例インタビュー
kintone 導入事例インタビュー
eセールスマネージャーRemix Cloud 導入事例インタビュー
ロボット 導入事例インタビュー
Web Performer 導入事例インタビュー
自社に落とし込むためのチェック観点:事例の見方
他社の導入事例動画を参考にする際は、単に「良い動画」と捉えるのではなく、自社の状況に照らし合わせて具体的に評価する視点が重要です。以下の3つの観点から事例を分析し、自社の動画制作に活かしてください。
誰が語るか:出演者の選定と役割
導入事例動画の説得力は、誰が語るかに大きく左右されます。出演者の役職や立場によって、伝えられるメッセージの深さやターゲットへの響き方が変わります。
- 意思決定者(役員・部長クラス):導入の戦略的背景や、経営層から見たインパクトを語ることで、上位層への訴求力が高まります。
- 現場担当者:具体的な使用感や業務改善、運用上の工夫を語ることで、利用部門の共感を得やすくなります。
- プロジェクトリーダー:導入プロセスや合意形成の進め方を語ることで、導入検討側の担当者にとって参考になります。
自社のターゲットが誰で、そのターゲットが最も信頼を置くのは誰の声かを踏まえ、最適な出演者を選定することが重要です。
何を語るか:ストーリー構成の核
導入事例動画のストーリーは、見込み顧客が抱える課題と、自社製品が提供する解決策を結びつける役割を持ちます。特に、以下の3要素を軸に構成を検討します。
- 課題:導入前の課題やボトルネックを具体的に提示します。見込み顧客が「自分たちも同じだ」と感じやすくなります。
- 選定理由:なぜ自社製品を選んだのか、決め手となったポイントを具体的に語ります。機能、サポート、価格など、比較軸が明確だと説得力が増します。
- 効果:導入後の成果や改善点を、可能な範囲で定量データ(例:売上〇〇%向上、工数〇〇時間削減)で示します。定性的な変化も補足すると理解が深まります。
この「課題→選定→効果」のラインが明確だと、見込み顧客は導入後の未来をイメージしやすくなります。
どう見せるか:演出と表現の工夫
メッセージを伝え切るためには、演出や表現の工夫も欠かせません。視覚的な要素を活用し、理解と記憶への定着を促します。
- 図解・インフォグラフィック:データや概念を図やグラフで視覚化し、短時間でも理解しやすくします。
- 現場映像・オフィス風景:製品が使われる現場や空気感を見せることで、リアリティと信頼感を高めます。
- 字幕・テロップ:要点や重要語句を補足します。展示会など無音環境での視聴にも有効です。
目的とターゲットに合わせて表現を選び、過不足なく組み合わせることで、分かりやすく説得力のある導入事例動画になります。
導入事例動画の発注前チェックリスト(7項目)
導入事例動画の制作をスムーズに進め、期待通りの成果に近づけるためには、発注前に「決めておくこと」を明確にしておくのが重要です。これにより、制作会社との認識齟齬を防ぎ、進行も安定しやすくなります。
- 目的・KPI:動画で何を達成したいのか(例:商談化率向上、リード獲得、ブランド認知向上)と、効果測定の指標を設定します。
- 出演者と役割:誰に何を語ってもらうかを決め、出演交渉の状況と、開示可能な情報範囲を確認します。
- 開示NG情報:機密に該当する項目(例:具体的な売上数字、未発表の技術情報)を事前に洗い出し、制作会社と共有します。
- 希望納期:公開希望日と、中間レビューのタイミングを含めたスケジュールを明確にします。
- 再利用範囲:Web、SNS、展示会、営業資料など、どの媒体でどう再利用するかを具体化します。
- 承認フロー:社内の確認・承認プロセス(担当者、決裁者、レビュー期間)を明確にし、制作会社に共有します。
- 予算:総予算感を伝え、予算内で現実的な提案が出る状態をつくります。
導入事例動画に関するFAQ
- 導入事例動画の適切な尺はどのくらいですか?
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尺は、使用する媒体と目的に応じて最適化します。WebサイトやSNSで認知獲得が目的なら60〜90秒程度の短尺が効果的です。商談やウェビナーで詳細を伝える場合は3〜5分が目安となります。視聴者の集中力を考慮し、メッセージを絞って設計することが重要です。
- 顧客への出演依頼はどのように進めれば良いですか?
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まずは、関係性のある窓口担当者を通じて打診します。依頼時には、動画の目的、公開媒体、撮影時間、顧客側のメリット(例:露出機会、採用・広報への転用可能性)を明確に伝えます。また、撮影許諾書や情報開示範囲の合意を事前に整え、顧客の不安を減らすことが重要です。
- 導入事例動画で成果(数字)をどこまで出すべきですか?
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可能な範囲で具体的な数字を示すのがおすすめです(例:売上〇〇%向上、工数〇〇時間削減、リードタイム〇〇日短縮)。数字は客観的な根拠となり、意思決定を後押しします。ただし開示が難しい場合は、定性的な変化を具体例で補い、説得力を担保します。
- 再利用(短尺化、字幕、縦型)は最初から設計すべきですか?
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はい。企画段階で「どこで、どのように再利用するか」を決めておくと、撮影・編集で必要素材を過不足なく確保できます。例えば、SNS広告用の縦型や、展示会の無音再生を想定した字幕などを同時に設計しておくと、追加コストを抑えながら活用範囲を広げやすくなります。
- 事例が少ない会社でも導入事例動画は作れますか?
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はい、制作できます。まずは満足度が高い顧客や、協力関係が築けている顧客に絞って打診します。最初は「お客様の声」として短時間のインタビューから始め、反響を見ながら本格的な事例動画へステップアップする方法も有効です。
まとめ:導入事例動画で信頼を獲得し、商談を加速させる
本記事では、商談で「効く」導入事例動画の見せ方や、自社に転用するためのチェック観点、そして制作における実践的なポイントを解説しました。導入事例動画は、BtoBビジネスにおいて、見込み顧客の信頼を獲得し、商談を加速させるための強力なツールです。
単に「かっこいい」動画を作るのではなく、「誰に、何を伝え、どう行動してほしいか」を明確にし、「課題→選定→効果」のストーリーで成果を示すことで見込み客に、導入前後の状況をイメージしてもらうことがポイントです。また、制作段階から再利用を前提に設計しておくことで、活用範囲が広がり、費用対効果も高めやすくなります。
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